2010年 01月 31日
”椅子の修理” |
ウインザーチェアーの修理の依頼があり、預かりにいきました。

4脚セットで全て座面が割れていました。

以前にも、全く同じメーカーの椅子を修理しています。
やはり座面の割れの修理でした。
この座面は、ブナ材4〜6枚を、
接着剤だけではぎ合わせた「いも剥ぎ」という剥ぎ方をしています。
仕事は簡単ですが、強度はありません。
大量生産の椅子の宿命なのでしょうか、
見えないところでコストダウンが計られているようです。
しかし、椅子にとっては座面こそが一番強度の必要なところです、
強度不足は不慮の事故を招く可能性もあります。
このタイプの椅子は、街の喫茶店などで良く見かけます。
まさか、椅子に座る時に座面が割れるかもしれない、
と思って座る人はいないと思いますが、
これからは少し用心した方がいいかもしれません。
今回の修理は、分解まではせず座面を剥ぎ合わせることにしました。
接ぎ面のクリーニングをした後、ダボ剥ぎ用に穴をあけます。

1列4本のダボを使います。

接着剤を付けハタガネで締めて、あとはこのまま一晩おきます。

ダボを入れることで、強度は格段に上がりました。
あとは目違払いをして、落とした色を塗装すれば完成です。
by ooba-mk
| 2010-01-31 23:18
| 木工屋
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